MT4には自動売買機能(EA)が搭載されています。
そして自動売買をメインにFX取引を行うなら、VPSサービスの活用が欠かせません。
「MT4でFX自動売買するにはVPSが必要なの?」
「一体どんなサービスを選べば良いの?」
と気になっている人も多いでしょう。
そこで今回は、なぜMT4のFX自動売買取引にVPSが適しているのか、どの業者を選べば良いのか、などを詳しく解説していきます。
この記事を読めば、VPSを活用したMT4のFX自動売買のための快適な環境作りができるようになるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
そもそもVPSとはどのようなサービスなのか?
VPSはバーチャル・プライベート・サーバー(Virtual Private Server)の略で、VPS業者が用意したサーバーに自分の領域が割り当てられ、パソコンやスマホを使ってリモート操作できるサービスです。
クラウド上に自分用のパソコンがもう1台用意されているような感覚で捉えれば分かりやすいでしょう。
VPSの特徴として次の2つが挙げられます。
- 自分のパソコンの電源を落としても、VPS上で24時間365日稼働
- セキュリティが強く、高速通信に対応している
どちらもMT4を使ったFXトレードには必要不可欠な要素ですよね。
どうしてMT4にVPSが必要なのか?
MT4を使って自動売買を行うには、パソコンを24時間稼働させ続ける必要があります。
EAという自動売買ツールを使って、値動きをチェックしながら、条件に合えば取引を行わせる、というMT4の自動売買の性質上、避けられません。
パソコンを稼働させ続けると、次の3つの懸念が出てきます。
- 災害など思わぬ停電のリスク
- 電気代が高くなる
- パソコンの消耗
特に停電リスクは絶対に避けたいところです。
もし自動売買でポジションを保有したタイミングで、パソコンがシャットダウンしてしまい、本来なら売却したいときにできない…といった事態を引き起こしかねません。
上述したように、VPSを使えば24時間365日、絶えずMT4を稼働させ続けられるため、自宅パソコンのトラブルを回避し、安心して自動売買を行える、というメリットが生まれます。
MacユーザーはVPSの利用を検討してみよう
MT4は主にWindows向けにリリースされているため、Macをメインパソコンとして使っている人には不向きです。
VPSを使えば、サーバー上のコンピューターはWindowsになっているため、Macでリモート接続することで、問題なくMT4を使えるようになります。
「FXのためだけにWindowsパソコンを購入するのはちょっと…」
といった人はぜひVPSの利用を検討してみてくださいね。
VPSのスペックは何を基準に選べば良い?
VPSは契約するプランによって、メモリ、ハードディスク(HDD、SSD)、CPUとスペックが異なります。
MT4自体はさほどスペックを要求しないソフトなので、各社の最安プランで十分快適にFXトレードを行えますが、使い方によっては
「動作がもっさりする…」
「途中でMT4がフリーズしちゃった」
といったことになりかねません。
ある程度は余裕を持ったスペックを選ぶことが大事です。
スペック選びの目安をまとめると、次のようになります。
MT4稼働数 | 1~3 | 1~4 | 1~5 | 1~8 |
---|---|---|---|---|
メモリ | 1~1.5GB | 2GB | 4GB | 8GB |
なおEAの稼働数は、MT4を1つ起動するごとに、10~12個を目安に考えましょう。
仮にMT4を2つ起動させるなら、12×2=24個のEAを稼働させられる、といった具合です。
ハードディスクについてですが、容量はさほど気にしなくても大丈夫なのですが
- HDD
- SSD
の2点はしっかりと確認しましょう。
SSDはHDDよりも起動が早く、サクサクとした動作を実感できるので優先度が高いと覚えておけばOKです。
これらを考慮した上で、ご自身の使い方に合わせたVPSのプランを選んでみてくださいね。
MT4に特化したVPSサービスを選ぼう!
VPSは様々な会社から提供されていますが、選ぶなら「MT4FX取引」に特化している業者がおすすめです。
MT4のVPS運用に特化したサービスを提供しているのは次の5社が挙げられます。
業者 | 月額料金 | プラン | メモリ | ハードディスク | CPU | 初期費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
お名前.com FX専用VPS | 1,560円~ | 1.5GBプラン | 1.5GB | SSD 60GB | 2コア | 無料 |
CoNoHa for Windows Server | 1,700円(※ライセンス料月額700円を含む) | WIN1GB | 1GB | SSD 100GB | 2コア | 無料 |
ABLENET VPS | 1,981円 | win1 | 1GB | SSD 60GB / HDD 100GB | 2コア | 1,800円 |
SPPD | 1,996円 | ベーシック | 1.5GB | HDD 60GB | Xeon1コア | 1,650円 |
つかえるネット | 2,280円(※2年契約の場合) | シルバープラン | 2GB | SSD 50GB | 3コア | 2,000円 |
※最安プランの比較
「VPS業者ってどこを選べば良いの?」
という人は、上記4社の中からご自身に合うところを選ぶのが良いでしょう。
ここからは各社の特徴やプランなどを詳しく紹介していきます。
1.お名前.com FX専用VPS
ドメイン販売でお馴染みの「お名前.com」が提供するVPSサービスです。
VPSサービスの中でもトップクラスのコストパフォーマンスを誇り、FX初心者~上級者まで幅広いトレーダーから絶大な人気を誇っています。
月額1,500円代でメモリ1.5GB、SSD60GB、CPU2コアの、まずまずなスペックVPSが使えるのは大きなメリットです。
用意されているプランは次の4つになります。
プラン | メモリ | SSD | CPU | 価格(月額) |
---|---|---|---|---|
5GBプラン | 1.5GB | 60GB | 2コア | 1,560円 |
2GBプラン | 2GB | 120GB | 3コア | 2,000円 |
4GBプラン | 4GB | 150GB | 4コア | 3,600円 |
8GBプラン | 8GB | 200GB | 8コア | 5,500円 |
ただしこれはレギュラープランで、お名前.com FX専用VPSが不定期に開催しているキャンペーンを使えば、さらにお得に契約できるチャンス。
例えば、2020年3月12日から開催されている「他社徹底対抗!キャンペーン」なら、次の価格になります。
プラン | メモリ | SSD | CPU | 通常価格(月額) | キャンペーン価格(月額) |
---|---|---|---|---|---|
5GBプラン | 1.5GB | 60GB | 2コア | 1,560円 | 1,230円 |
2GBプラン | 2GB | 120GB | 3コア | 2,000円 | 1,630円 |
プランは1.5GBと2GBの2つだけですが、かなり安くなっているため、VPS業界でも屈指のコスパを実現しています。
お名前.com FX専用VPSのポイントをまとめると次の3つです。
- コスパが業界トップクラス
- 24時間365日のサポート体制で安心
- 回線速度10Gbps共有、転送量無制限の高速通信
「初めてVPSに契約する」
「できるだけ安く済ませたい」
といった人は、お名前.com FX専用VPSがおすすめです。
2.CoNoHa for Windows Server
CoNoHa for Windows ServerはGMOグループが提供するVPSサービスです。
通常プランは次のとおり。
プラン | メモリ | SSD | CPU | 価格(月額) |
---|---|---|---|---|
WIN1GB | 1GB | 100GB | 2コア | 1,000円 |
WIN2GB | 2GB | 100GB | 3コア | 2,000円 |
WIN4GB | 4GB | 100GB | 4コア | 3,900円 |
WIN8GB | 8GB | 100GB | 6コア | 7,700円 |
WIN16GB | 16GB | 100GB | 8コア | 14,500円 |
月額1,000円から使えるのは嬉しいところですが、MT4目的で契約すると「リモートデスクトップ(RDS) SAL」の契約が必要になり、別途月額700円が発生します。
そのため、最低でも月額1,700円がかかる、ということになりますね。
なお3ヶ月以上の長期利用なら「VPS割引きっぷ」を使って、さらに安く契約することができます。
プラン | 通常 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 24ヶ月 | 36ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|
WIN1GB | 1,000円 | 980円 | 950円 | 910円 | 900円 | 890円 |
WIN2GB | 2,000円 | 1,950円 | 1,900円 | 1,830円 | 1,820円 | 1,800円 |
WIN4GB | 3,900円 | 3,800円 | 3,700円 | 3,570円 | 3,560円 | 3,550円 |
WIN8GB | 7,700円 | 7,600円 | 7,500円 | 7,050円 | 7,030円 | 7,000円 |
WIN16GB | 14,500円 | 14,250円 | 14,000円 | 13,290円 | 13,250円 | 13,200円 |
CoNoHa for Windows Serverのポイントをまとめると次の3つになります。
- 長期契約でお得になる
- SSD標準搭載、転送量無制限、Microsoft Office標準搭載の快適環境
- プランが細かく分けられている
「長期契約を検討している」
「メモリやSSDの容量を細かく選びたい」
といった人に検討してほしいサービスですね。
3.ABLENET VPS
ABLENET VPSはレンタルサーバー、ホスティングサービスを20年以上提供し続けている、VPS界の大御所です。
プランは次のとおり。
プラン | メモリ | SSD/HDD | CPU | 初期費用(SSD/HDD) | 価格(月額) |
---|---|---|---|---|---|
Win1 | 1GB | 60GB/100GB | 2コア | 1,800円/0円 | 1,600円 |
Win2 | 2GB | 120GB/100GB | 3コア | 3,700円/1,886円 | 2,077円 |
Win3 | 4GB | 150GB/200GB | 4コア | 4,900円/2,839円 | 3,696円 |
Win4 | 8GB | 150GB/200GB | 5コア | 7,800円/4,743円 | 5,505円 |
※価格は年払い料金の場合
SSDとHDDは任意で選べるようになっていて、SSDを選ぶと初期費用がかかってきます。
また支払い方法は
- 月払い
- 半年払い
- 年払い
の3つが用意されていて、長期契約になるほど料金がお得に。
さらに不定期でキャンペーンを行っているので、上手く活用できるとさらにお得に契約できます。
例えば2020年1月20日から開催されている「仮想デスクトッププラン特別キャンペーン」だと
プラン | Win1 | Win2 |
---|---|---|
初期費用(SSD/HDD) | 無料 | 無料 |
年払い料金 | 19,200円→15,000円 | 24,915円→19,800円 |
半年払い料金 | 10,743円→7,500円 | 13,600円→9,900円 |
月払い料金 | 1,981円→1,250円 | 2,553円→1,650円 |
メモリ | 1GB→1.5GB | 2GB→2.5GB |
と、かなり太っ腹な内容で契約できるようになっています。
ABLENET VPSのポイントをまとめると
- 老舗VPS業者
- 契約期間が長いほど安くなり、キャンペーンがお得
- 10日間のお試し期間がある
の3つが挙げられます。
「信頼できるVPSを選びたい」
「無料お試し期間を使ってみたい」
といった人はぜひチェックしてみてください。
4.SPPD
SPPDはFXの自動売買に特化したVPS業者です。
OSにWindows10と操作性が近い「Windows Server2016」を導入しているため、普段使っているパソコンと同じような感覚で使えます。
また最初からMT4がインストールされていて、面倒なセットアップをしなくても、すぐに自動売買を始められるよう準備してくれているのも嬉しいポイントです。
用意されているプランは次の3つになります。
プラン | メモリ | HDD | CPU | 価格(月額) | セットアップ料 |
---|---|---|---|---|---|
ベーシック | 1.5GB | 60GB | Xeon1コア | 1,996円 | 1,650円 |
パワフル | 2.5GB | 100GB | Xeon1コア | 2,974円 | 1,650円 |
エクセレント | 4GB | 120GB | Xeon2コア | 4,235円 | 3,300円 |
Xeonはハイスペックを要求される場面で威力を発揮するCPUで、法人向けに使われることが多いです。
そのためMT4を稼働させるには十分なスペックで、高速動作でサクサクとした使用感を体験できるでしょう。
またMT4だけでなくブラウザ、オフィスソフト(Libre Office)、そしてセキュリティ対策ソフト「Dr.Web アンチウイルス」が導入されているのもポイントです。
上記プランに、最初からMicrosoft Office 2019 Standardがインストールされているプランも用意されていますが、月額料金が高くなるので、必要な人は選ぶと良いでしょう。
ただしSPPDはハードディスクをHDDしか提供していないため、その点が気になります。
SPPDのポイントをまとめると次の3つです。
- 最初からMT4がセットアップされているので簡単に自動売買を始められる
- CPUにXeonを採用
- セキュリティ対策がしっかりとしている
「面倒な手間を掛けずに、さっさとMT4を使いたい」
「セキュリティ面がバッチリなVPSを選びたい」
といった人に適したサービスと言えるでしょう。
5.使えるねっと
使えるねっとは2007年からVPSサービスをスタートした、運用実績国内ナンバーワンの老舗として多くのトレーダーから支持されています。
プランは次の3つです。
プラン | シルバー | ゴールド | プラチナ |
---|---|---|---|
初期費用 | 2,000円 | 2,000円 | 2,000円 |
1ヶ月契約 | 2,980円 | 5,880円 | 7,880円 |
6ヵ月契約 | 2,680円 | 5,480円 | 7,280円 |
1年契約 | 2,480円 | 5,280円 | 6,880円 |
2年契約 | 2,280円 | 4,980円 | 6,480円 |
メモリ | 2GB | 4GB | 8GB |
SSD | 50GB | 100GB | 200GB |
CPU | 3コア | 4コア | 6コア |
このように契約期間が長くなるほど料金が安くなるのが特徴となっています。
使えるねっとのポイントは次の3つです。
- 運用実績国内ナンバーワン
- 長期契約で安くなる
- 経験豊富な自社サポートサービス
「実績のあるVPSを選びたい」
「長期間に渡って利用し続ける予定」
といった人にピッタリのサービスですね。
まとめ
今回はMT4のFX取引にVPSを使った方が良い理由や、MT4向けのVPS業者などを紹介しました。
最後にもう一度おさらいすると
- MT4の自動売買(EA)は24時間稼働させ続ける必要がある
- VPSを使えばパソコンの電源を落としていてもMT4を24時間稼働させられる
- VPSは月額1,500円~使える
の3つが今回のポイントになります。
「MT4でFX自動売買をメインに取引したい」
「MT4に適したVPSを選びたい」
といった人は、ぜひこの記事を参考にして、あなたにピッタリのVPS業者を選んでくださいね。